人間のライフサイクルの中でも、最も社会的役割が大きく、様々な環境因子に影響されるのが成人期です。
20歳に成人を迎え、60歳半ばで現役を引退するまでの間、社会環境が大きく変化します。
20代前半で社会的に自立すると、それまでには体験したことの無い、社会の荒波に飲み込まれていきます。
これまでは扶養されていた生活環境から、自立を余儀なくされ、人間関係でつまずきやすいのもこの時期です。
精神面での自立を急速に迫られるため、ストレスを強く感じる世代とも言えるでしょう。
そして、30~40歳代になると、家庭を持ち、家族を扶養し、子どもを自立させる、という大きな役割を担う世代に入ります。
この時期は、会社などでも重要なポストにつくため、家庭と会社の両方から大きなストレスをうける世代です。
飲酒、喫煙、不規則な生活リズム、睡眠不足、過労など、肉体的にもストレスをうけやすい世代となります。喫煙や、過度の飲酒は体に悪い・・と分かっていながらも、様々なストレスから、やめられずにいる人も多いのではないでしょうか?
しかし、このような乱れた食習慣や飲酒・喫煙などの嗜好品、睡眠不足は、じわじわと体の内部をむしばんでいきます。
若い頃は、特に注意しなくても、病気一つしなかった人も、加齢とともに体力や抵抗力が低下し、少しずつ体の不調を感じるようになるのです。
注意しなければいけないのは、現役を引退する60歳を過ぎた頃に、重篤な疾患として現れることが多く、気が付いたときには、かなり進行していた・・ということにもなりかねないのです。
下の図を見ると、高血圧と高血糖の人の割合は、 男女とも高年齢の人ほど高くなっていますが、男性で脂質代謝異常の人の割合は、40歳代の59.6%をはじめ、30歳代、50歳代でも過半数を占めており、肥満の割合も30歳代~40歳代で約3割と高い事が分かります。
特に 男性の場合、生活習慣病の兆候があらわれるのは、 必ずしも高年齢層ばかりではなく、むしろ働き盛りの年代も非常にリスクが高いことが分かります。